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相続税コラム
2016.11.24

贈与税の税率と贈与税節税のための贈与方法まとめ

Zouyo

贈与税とは、相続時を除いて、個人が個人から金銭や住居などの財産を譲り受けた場合に、譲り受けた人(受贈者)が納付する税金のことをいいます。(贈与者か受贈者が法人の場合は、所得税や法人が課せられます。)

贈与税は、受贈者がその年の1月1日~12月31日の間にもらった贈与の価格に応じて計算され、最大55%もの税率が課されます。このように高い税率の理由は贈与税が相続税を補完する役割をしているためでもありますが、だからといって必ず贈与税が課されるわけではなく、非課税措置なども充実しています。
 
今回は、贈与税の税率と節税ができる贈与方法についてご紹介いたします。


 

 【目次】
贈与税と相続税との違い
贈与税の税率は平成27年1月に改正
贈与税と相続税の違い
贈与税の税率と贈与税を計算する方法
贈与税の税率と計算方法
相続税の税率
贈与税が非課税になる場合とは
年間110万円以内の贈与
被扶養者が扶養者から受ける生活費や教育費のための贈与
冠婚葬祭や見舞いなどのための金品
夫婦間で贈与した2000万円までの居住用不動産
離婚時の財産分与
贈与税を少しでも減らす様々な非課税措置一覧
結婚・子育て資金の一括贈与
住宅取得等資金の贈与
教育資金の一括贈与
まとめ

 

 

贈与税と相続税との違い

贈与税は個人の贈与により生じた財産に課される税金で、相続税は被相続人の死亡による相続で生じた財産に課される税金です。どちらも他人から得た財産に対して課税される点では同じですが、税率や控除などで大きな違いが出てきます。

ここでは、贈与税と相続税との違いについてご紹介いたします。
 

贈与税の税率は平成27年1月に改正

平成27年1月1日以後の贈与から、贈与税率が改正されています。

平成26年12月31日までは贈与する人が誰であっても贈与税率は同じでしたが、今回の改正によって、贈与を受ける人が20歳以上の人でかつ自身の祖父母や親から財産をもらう場合(特例贈与)であれば、贈与税の税率が安くなりました。

また、もう1つの違いとしては、基礎控除110万円を控除した後の贈与財産が1,000万円を超える場合の税率は50%のみでしたが、1,000万円超の贈与に対して追加があり、税率が細分化されました。
 
参考:平成26年12月31日までの贈与の税率表

110万円控除後の金額

税率

控除額

200万円以下

10%

なし

300万円以下

15%

10万円

400万円以下

20%

25万円

600万円以下

30%

65万円

1,000万円以下

40%

125万円

1,000万円超

50%

225万円

 
参考:平成27年1月1日以後の贈与税の税率表

税率

贈与税(特例税率)

贈与税(一般税率)

課税価格

控除額

課税価格

控除額

10%

200万円以下

なし

200万円以下

なし

15%

200万円超400万円以下

10万円

200万円超300万円以下

10万円

20%

400万円超600万円以下

30万円

300万円超400万円以下

25万円

30%

600万円超1,000万円以下

90万円

400万円超600万円以下

65万円

40%

1,000万円超1,500万円以下

190万円

600万円超1,000万円以下

125万円

45%

1,500万円超3,000万円以下

265万円

1,000万円超1,500万円以下

175万円

50%

3,000万円超4,500万円以下

415万円

1,500万円超3,000万円以下

250万円

55%

4,500万円超

640万円

3,000万円超

400万円

 

贈与税と相続税の違い

贈与税が1年間になされた贈与の価格について課されるのに対し、相続税は相続によって得た財産の価格について課される点で両者は異なっています。また、相続税に比べて贈与税の計算はかなりシンプルで、素人でも比較的簡単に計算を行うことができるという特徴があります。

そして、贈与税と相続税の最大の違いが課税金額であり、同じ金額の財産を貰ったときには贈与税の方が税金が高くなるようになっています。というのも、贈与税は「相続税逃れができないように考えられた税」とも言われており、もし贈与税の方が安ければ、相続税を免れるためにすべての財産を贈与してしまうことが考えられます。

これでは相続税の意味がなくなってしまうため、相続税が課されるであろう財産を贈与した場合、高い税率の贈与税を課すことで、相続税を補完する役割を担っているのです。
 
 

贈与税の税率と贈与税を計算する方法

贈与税の計算は、相続税に比べると非常にシンプルです。まず①課税価格を計算し、次に②贈与税額の計算をすることによって納付すべき贈与税額が分かります。

簡単に言えば、1月1日~12月31日の1年間にもらった財産の合計額から基礎控除である110万円を引き、残りの金額に贈与税の税率を掛けて控除額を引いた金額が贈与税の納付額です。

ここでは、贈与税の税率と贈与税の計算方法についてご紹介いたします。
 

贈与税の税率と計算方法

贈与税が掛かる場合は、一般贈与と特例贈与の2つに分かれており、贈与税の計算は①課税価格を計算し、②贈与税額を計算する、という流れで行われます。
 
まず①課税価格とは、贈与を受けた財産の合計金額をいい、その年の1月1日~12月31日の間に贈与された財産をすべて足します。そこから基礎控除110万円を引いた価格が課税価格となります。

【計算式】1年間に贈与された財産の合計額-基礎控除110万円=課税価格
 
次に②贈与税額の計算ですが、課税価格に応じた税率を掛けた後で控除額を差し引いたものが贈与税額となります。
 【計算式】課税価格×贈与税率-控除額=贈与税額
 

一般贈与

一般贈与とは、特例贈与以外の贈与のことをいい、贈与税率はやや高めの傾向にあります。

例えば810万円の贈与を受けた場合の贈与税は、下記のようになります。

税率

贈与税(一般税率)

課税価格

控除額

40%

600万円超1,000万円以下

125万円

 
①課税価格の計算
810万円-基礎控除110万円=700万円
 
②贈与税額の計算
700万円×贈与税率40%=280万円
280万円-控除額125万円=155万円
 

特例贈与

特例贈与とは、直系尊属から直系卑属(贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上である直系卑属)への贈与のことをいい、簡単に言えば親や祖父母などから子や孫などへの贈与のことで、特例贈与の場合は贈与税率が優遇されています。

ここでも、810万円の贈与を受けた場合について考えてみましょう。

税率

贈与税(特例税率)

課税価格

控除額

30%

600万円超1,000万円以下

90万円

 
①課税価格の計算
810万円-基礎控除110万円=700万円
 
②贈与税額の計算
700万円×贈与税率30%=210万円
210万円-控除額90万円=120万円
 
 
810万円の贈与の例のとおり、一般贈与と特例贈与とでは、同じ額を贈与していても贈与税にはかなりの開きが出てきます。
したがって、贈与の際に特例贈与を多く利用することで、高い節税効果が期待できますね。
 
 

相続税の税率

ここで、参考までに相続税の税率もまとめてみました。贈与税と同様に最大55%もの税率が採用されていますが、課税価格と税率が贈与税よりもゆるやかに上がっていくという特徴があります。

ただし、平成27年1月1日の改正によって、基礎控除額の引き下げ等が行われたため、今までは課税対象でなかった人も課税対象者になる可能性が出てきています。
 

税率

課税価格

控除額

10%

1,000万円以下

なし

15%

1,000万円超3,000万円以下

50万円

20%

3,000万円超5,000万円以下

200万円

30%

5,000万円超1億円以下

700万円

40%

1億円超2億円以下

1,700万円

45%

2億円超3億円以下

2,700万円

50%

3億円超6億円以下

4,200万円

55%

6億円超

7,200万円

 
 

贈与税が非課税になる場合とは

贈与税は高額と思われがちですが、必ず支払わなければならないわけではありません。内容や金額によって非課税となる贈与もありますし、その他の非課税措置も充実しています。
ここでは、贈与税が非課税になる場合をご紹介いたします。
 

年間110万円以内の贈与

1月1日から12月31日を1年間とし、受贈者1人につき年間110万円までは、「基礎控除」として贈与税は掛かりません。例えば1年間に3人から40万円ずつ贈与された場合、110万円を超える10万円に対してのみ贈与税が掛かります。

なお、110万円以内の財産を毎年贈与し続けた場合は、当初から多額を贈与する意図があったと認められ課税されるおそれもあります。そのため、贈与の都度契約書を作成したり、贈与時期や財産の種類・金額を毎年変更することで、これらのリスクは下がると言われています。
 

被扶養者が扶養者から受ける生活費や教育費のための贈与

日常生活に必要な費用や学費・教材費などについては、必要と認められる範囲であれば贈与税は掛かりません。
 

冠婚葬祭や見舞いなどのための金品

香典や年賀、祝儀や見舞金などで、社会通念上相当と認められる範囲であれば、贈与税は掛かりません。
 

夫婦間で贈与した2000万円までの居住用不動産

結婚から20年を経過した後、自分が住むための国内居住用不動産や居住用不動産の購入資金を夫婦間で贈与する場合、基礎控除とは別に2,000万円まで控除することができます。

ただし、1夫婦1回限り利用が可能となっているので、何度も使えるわけではないことに注意しましょう。
 

離婚時の財産分与

離婚時の財産分与には、通常贈与税が掛かりません。ただし、婚姻中に得た財産の共有やその他の事情を鑑みても贈与する財産が多すぎる場合は、贈与税が掛かります。また、離婚が贈与税や相続税を免れるためであると認められる場合も、贈与税が課されますのでご注意ください。
 
 

贈与税を少しでも減らす様々な非課税措置一覧

贈与については、時限的に様々な特別措置が取られており、結婚や子育て・教育にかかる贈与税を非課税にする動きが活発です。ここでは、贈与税を少しでも減らす様々な非課税措置についてまとめてみました。
 

結婚・子育て資金の一括贈与

平成31年3月31日までに、金融機関との一定の契約に基づいて祖父母や両親が20歳から49歳の子どもや孫に一括贈与した場合、結婚資金は300万円、子育て資金は1,000万円まで非課税となります。

内容としては披露宴や新居引越代、出産費用、保育園等の保育料などが対象となり、贈与された人が50歳になった時点で残っている部分は課税対象となります。
 

住宅取得等資金の贈与

平成31年6月30日までに、祖父母や両親が20歳以上の子や孫に対して住宅の取得や増改築資金を贈与する場合、取得時期や消費税率、住宅の省エネ能力等に応じて、300万円から3,000万円までが非課税となります。

贈与時期が早ければ早いほど非課税額は大きくなっており、早めの贈与・住宅取得を促しています。ただし、特例を受けるためには一定の条件を満たす必要があり、充分な検討が必要といえるでしょう。
 

参考:住宅取得等資金の特例を受けるための主な条件

 ・贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であること
 ・贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること
 ・贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに贈与税の申告をすること
 

参考:住宅用家屋の取得等に係る対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が10%である場合の非課税限度額

住宅用家屋の取得等に係る契約の締結期間

良質な住宅用家屋

左記以外の住宅用家屋

~平成27年12月

1,500万円

1,000万円

平成28年1月~平成29年9月

1,200万円

700万円

平成29年10月~平成30年9月

1,000万円

500万円

平成30年10月~平成31年6月

800万円

300万円

 
 

参考:上記以外の場合の住宅資金非課税限度額

住宅用家屋の取得等に係る契約の締結期間

良質な住宅用家屋

左記以外の住宅用家屋

平成28年1月~平成29年9月

3,000万円

2,500万円

平成29年10月~平成30年9月

1,500万円

1,000万円

平成30年10月~平成31年6月

1,200万円

700万円

 

教育資金の一括贈与

平成31年3月31日までに、金融機関との一定の契約に基づいて祖父母や両親が30歳未満の子や孫に対して学費、学習塾や習い事、学習のための通学費や留学費などを贈与する場合は、1,500万円まで非課税となります。

ただし、こちらも贈与を受けた人が一定の年齢に達したときに残部に対して贈与税が課されるほか、税務署への申告や、学費支払等の贈与財産の使用の都度、領収書等の提出が必要になります。
 
 

まとめ

いかがだったでしょうか。贈与税は高い税率が課されるため、非課税枠や措置を上手に利用して、税額を抑えるのがお勧めです。

本記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。

編集部

本記事は相続税相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続税相談ナビに掲載される記事は税理士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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